[0-1:59.700]夏風がノックする [00:00.00] 作曲 : じん [00:01.00] 作词 : じん [00:03.110]窓を開けてみると [00:05.980]何処からか 迷い込んだ鳥の声 [00:10.890] [00:11.670]読みかけの本を置き [00:13.880]「どこから来たんだい」と笑う [00:16.440]目隠ししたままの 午後三時です [00:20.880] [00:22.320]世界は案外シンプルで [00:24.300]複雑に怪奇した 私なんて [00:28.080]誰に理解もされないまま [00:31.180] [00:32.760]街外れ、森の中、 [00:35.080]人目につかないこの家を [00:37.790]訪れる人など居ない訳で。 [00:41.570] [00:41.990]目を合わせないで! [00:44.020]固まった心、一人ぼっちで諦めて [00:48.380]目に映った 無機物(もの)に [00:50.410]安堵する日々は [00:53.770]物語の中でしか知らない [00:56.680]世界に少し憧れることくらい [01:00.350]許してくれますか? [01:03.200] [01:05.010]淡々と流れ出した [01:07.210]生まれてしまった理不尽でも [01:10.280]案外人生なんで。 [01:12.980]私の中じゃ。 [01:15.310] [01:15.650]ねぇねぇ、突飛な未来を [01:17.730]想像して膨らむ世界は [01:21.570]今日か明日でも [01:24.130]ノックしてくれないですか? [01:26.590] [01:27.440]なんて妄想なんかして [01:29.850]外を眺めていると [01:32.520]突然に聴こえてきたのは喋り声 [01:36.630] [01:37.990]飲みかけのハーブティーを [01:40.400]机中に撒き散らし [01:43.020]「どうしよう…」 [01:44.150]とドアの向こうを見つめました。 [01:46.850] [01:47.380]「目を合わせると石になってしまう」 [01:51.130]それは両親に聞いたこと [01:53.850]私の目もそうなっている様で [01:57.900] [01:59.040]物語の中なんかじゃいつも [02:01.820]怖がられる役ばかりで。 [02:04.500]そんな事知ってる訳で。 [02:08.640] [02:10.360]トントン、と響きだした [02:12.550]ノックの音は初めてで [02:15.690]緊張なんてものじゃ [02:18.510]足りないくらいで。 [02:20.720] [02:21.270]ねぇねぇ、突飛な世界は [02:23.090]想像してるよりも [02:26.450]実に簡単にドアを [02:29.080]開けてしまうものでした。 [02:32.750] [02:53.090]目を塞ぎうずくまる姿に [02:55.700]その人は驚いて [02:58.360]「目を見ると石になってしまう」 [03:01.200]と言うとただ笑った [03:03.130] [03:03.760]「僕だって石になってしまうと [03:06.360]怯えて暮らしてた [03:08.710]でも世界はさ、案外怯えなくて [03:11.490]良いんだよ?」 [03:14.070] [03:15.720]タンタン、と鳴り響いた [03:17.850]心の奥に溢れてた [03:21.000]想像は世界に少し鳴り出して [03:25.980] [03:26.350]ねぇねぇ、突飛な未来を [03:28.470]教えてくれたあなたが [03:31.540]また迷った時は [03:34.600]ここで待っているから。 [03:38.270] [03:58.410]夏風が今日もまた [04:00.550]あなたがくれた服の [04:03.230]フードを少しだけ [04:05.220]揺らしてみせた。 [04:07.570] [04:12.080] [04:13.160]おわり