街は蜃気楼 塩でできた海を舟はゆく 青空に光る影 木漏れ日のよう 鏡に映る 涙のあと まつげのあたりから 夜へといざなう 紺碧のあおい空 羽を広げて もっと遠いところへ 夢見る合図 月明り まつ毛のあたりで 立ち止まり 飛ばされた帽子 舞い上がる 曇りなき空の 上のほうへ 氷の世界を溶かすほどの あふれる涙は 誰の目にも触れないで 羽を広げて もっと遠いところへ