恋の未练を 抱きしめて 切なく一人 伫ちつくす 岩に砕ける 波の牙 旅路の雨に 濡れながら さまよう俺らと 同じよに ああ 灰色の 日本海 可爱いあの娘の あの肩を やくざの垢の 泌み込んだ 何でこの手で 抱けようか コートの襟に 消え残る 哀しいシャネルの 移り香に ああ 汐騒も 咽び泣く 旅路の雨に 濡れながら せめても祈ろよ しあわせを ああ たそがれの 日本海