錆びたナイフ 握りしめてた 長い夜は 何かに怯えた 野良犬みたいに 吠え続けてた まるで闇夜 引きちぎるように 走ってた 空っぽの胸 何でもいいさ 塞ぎたかった 河を流れる木の葉のように 逆らえなかった 二度と戻れないと解っていても 迷いながら 街を逃れた あの頃 遠い海辺で 誰にも会わず 眠りたかった 荒れた海に 叫び続けた 一人きりで 割れた空から 飛礫のような 風の吹く中 濡れた砂浜に跪いた 俺の上を 傷ついた一羽の鳥が 舞い上がった 荒れた空の中 強い風に 流されながら 痛めた羽根 庇いながらも 飛ぶ鳥は 輝やいて見えた あまりに俺と 違い過ぎたから 弱い俺を 嘲るような 海鳴り 俺を包んで くれるものなど ありはしないさ いくら逃げても波打ち際 ここで終わりさ 飛び立つ勇気がない限りは 錆びたナイフ 握りしめてた 長い夜は まるで闇夜 引きちぎるように 走ってた 迷いながら 街を逃れた あの頃 荒れた海に 叫び続けた 一人きりで 錆びたナイフ 握りしめてた 長い夜は まるで闇夜 引きちぎるように 走ってた