遠いところへ 旅すると 道行く人の 後姿に あなたを 捜して しまうのです 南へ下る 街はまだ 夏の乾きを 残したまま 秋になろうと しています こんな便りを だしたなら あなたは 読み捨ててしまうでしょうか 青い インクの文字の あなたの名前に 口びるを ふれて みるの 秋めぐりの 街風便り 確めあうのは もう 三年も前の 話だから 何も 答えず いいのです 海なり聞こえる 午後になると そう あの日 あなたに抱かれて 笑った わたしを 思うのです こんな便りを だしたなら あなたは 読み捨ててしまうでしょうか 青い インクの文字の あなたの名前に 口びるを ふれて みるの 秋めぐりの 街風便り 秋めぐりの 街風便り