作词 : 細坪 基佳 作曲 : 細坪 基佳 ぽつんと光る ライトの中で 愚痴や氷の 音にまじって あいつは自分に 唄っていた ひとり背中 丸めて その日暮らしの 歌い手稼業 それもどこか 淋しいもんさと あいつは僕に 笑ってみせた タバコのけむる 店の隅で あの日の歌が 忘れられない 「昨日」という名の あいつの悲しみ 遠く近く やるせなく もう聞こえない 心の唄 はやりの歌が あふれる街で 店をやめたと 誰かに聞いた 流れる月日に 街も変わって 思い出だけが 心の中に 早過ぎる秋より 遅い足どり 心に一番 近いところで 生きてゆくより しょうがない 変わらぬものが 欲しい秋です 冷たい水で 顔を洗って 明日も歩くだろう 吹く風の中 遠く近く 聞こえてくる あいつが唄った 心の唄