明日もまた 森で魔女(まじょ)を狩るらしいわ 怖い かわいそう これで何人(なんにん)目だろう ただ一人 その一言(ひとこと)で騒(さわ)がしくなるわ かわいそう 関心(かんしん)は無いけれど 窓(まど)の外(そと)の男(おとこ)等(ら)が 正義(せいぎ)の名(な)を掲(かか)げては 魔女の様(よう)な瞳(め)の色(いろ)で 森の奥(おく)へ消えていく 綺麗でしょ ほら綺麗でしょ 血薔薇(ちばら)のスープ 壁に散る 生温(なまぬる)い血も 残(のこ)さず綺麗に全部飲んで 魔女なんてホントに居(い)るのかしら ねえ 分かる 人形(にんぎょう)の口をなぞって聞くの さあ今日もおまじないを始めましょう ここで 鎖(くさり)に縛(しば)られた肌(はだ)を出して どうしてそんな表情(かお)なの 怯(おび)える事なんて無い 潤(うる)む瞳(ひとみ)から落ちる 涙(なみだ)も零(こぼ)さず舐(な)めて 月明(つきあ)かり 差(さ)し込む窓の 奥のテーブルで 銀色(ぎんいろ)のグラスに注(そそ)ぐ 怯え恐怖(きょうふ)の混じった果実(かじつ) 綺麗でしょ?ほら綺麗でしょ? 血薔薇のスープ 壁に散る 生温い血も 残さず綺麗に 月明かり 差し込む窓の 奥のテーブルで 銀色のグラスに注ぐ 「怯え」「恐怖」の混じった果実