大地:すいません。俺、クラブ入るつもりないんで。母ちゃんとの約束で、とっとと家帰って勉強しないと。 丹波:わしを他の奴らと一緒にしないでくれ。 大地:「わし」って…。 丹波:柔道部部長の丹波巌だ。 大地:鈴木大地です。 丹波:付き合ってくれないか? 大地:いや、だから、こうやって、話、聞いてるじゃないですか。 丹波:いや、クラブに勧誘してるわけじゃない。 大地:えっ? 丹波:文字通り、わしと付き合ってほしいんだ。つ、つまり…。こっ、交際してほしいんだ。 大地:ちょっと待ってください?俺、男ですけど。 丹波:そんなことは分かってる。 大地:先輩…、ゲイですか!? 丹波:そっ、そんなはずはないだろう。 大地:だったら…。 丹波:いいか、キレイな顔に男も女もあるものか。もっと自信を持て。 大地:はぁ…。 丹波:あらためて、君を前にすると、な~んて愛らしい 顔なんだぁ。まるでペットショップで「誰に飼われるのか」と不安と希望でうち震えている、真っ白な子犬のようじゃないか!