凛:いけませんか? 松本:いや、来てると聞いてなかったから。 博美:だっていちいち断る必要ないでしょ?あんた達つきあってんだからさ。あれッ、何か私まずいこと言った? 松本:いえいえ。うまそうですね、何です?これ。 凛:見れば分かるじゃないですか、酢豚定食。 松本:じゃあ僕もこれ。 男性:酢豚ですね、はい。 凛:いいんですか?簡単に決めちゃって。 松本:おいしいんでしょ? 凛:おいしいとはひと言も言ってませんけど。 博美:うん、最高!この酢豚。 松本:まずけりゃ、まずいって、別にかまいませんけどね。 凛:そうですか、松本さんって、いいかげなんですね。 松本:たかが中華屋のメニューで、いいかげんなんていわれる覚えがありませんが。 凛:一事が万事ってことです。 松本:何が言いたいんです? 凛:言葉どおりの意味です。 松本:僕があなたに何かいいかげんなことをしましたか? 凛:とぼけるんですか? 松本:とぼけるも何も。僕にはまったく覚えがない。 凛:見たんです。 松本:何を? 凛:昨日、女性と歩いてましたよね。 松本:女性? 凛:若くて、きれいな方でしたね。 松本:若くて、きれい…。 凛:ニヤニヤ、デレデレしてましたよね。仲良さそうに歩いて。 松本:ああ。