麗:返してください! 大輔:何を? 麗:牛丼屋で入れたでしょ!その時盗んだんでしょ! 大輔:盗んだのは君じゃないか! 麗:はぁ? 大輔:僕の心。なんちゃって、ハハハ…。はい。 大輔の妹:お兄ちゃん、ウケないからね。 重輔:大輔、笑ってる場合じゃないぞ、このお嬢さん警察に行くってのをなだめて来てもらったんだ。 大輔:俺が何盗んだっつうの? 麗:62万1000円です。『香川みらい銀行』の袋に入ってたでしょ! 大輔:それバッグ入れてたの? 麗:とぼけないでくれる? 大輔:はぁ~俺マジシャンじゃねえって。 麗:はぁ?どういう意味ですか? 大輔:はぁ~よく思い出してみろ、あの一瞬で抜けるわけないだろ。それにもし俺が盗んだんだったら、何でメモを入れる?何で君からの電話を出る?何で君を家に呼ぶ!? 重輔:どうやら疑いが晴れたようだね。 大輔:ったく、ひっでぇよな。ひとを泥棒呼ばわりしてよ。 重輔:まぁまぁ、お嬢さんも困っておいでなんだ。 麗:お騒がせしました。フフフ…。 大輔:ちょ…。