志岐:君はその夢札を見たのか? 彩未:それはまだ見てない。 志岐:何とかその夢札見られないかな? 彩未:ダメよ。あなたがそれを見ることはできない。あの古藤教授は孫の夢札をひとに渡すことは絶対にしない。それは助手のあなたが一番よく分かってるでしょ。 志岐:分かってる。さぁ、食事にしよう。僕の手料理はいくら食べても太らないから。 彩未:現実である以上それは絶対にあり得ないから。それに、ひとがシャワーを浴びている間に勝手に部屋を模様替えしないでくれる? 志岐:驚かそうと思って…。まぁ、確かに食べれば太るし、男と付き合えば部屋も変わる。現実はいくらでも変えられるってことさ。 彩未:ひとに変えられたくないの。食べたら、帰って。