千春:古美門先生のお部屋はこちらです。 黛:貴賓室なんていいじゃないですか、先生。 千春:真知子さんが来てくれてホントに助かりました。 黛:当たり前じゃない。私たちは姉妹同然なんだから。 千春:もう真知子さんには小さいころから助けてもらってばっかりで。いつも勉強教えてもらってたし。あー、ほら!読書感想文。真知子さんにレクチャーを受けて書いたら、コンクールで金賞もらって。あれ、私の唯一の自慢。 黛:ううん。千春が頑張ったからだよ。 古美門:あー、ちょっといいかな?この絵は? 千春:徳松醤油の創業者の徳松仁左衛門さんです。若旦那さまが初代に敬意を表して作らせたんです。 古美門:この化け物は? 千春:ブータンの守り神だそうです。ご長男の泰平さんが世界中の置き物を集めてらして。 古美門:あー!バランス悪い椅子だな!おい! 千春:調度品は現代芸術家の作品で揃えてます。ご長女の清江さんのご趣味で。 服部:アハハ。何とユニーク な部屋ですね。 千春:あー、どうも。