純子:榎本さん、彼女います?彼女。います? 榎本:それが今回の件と何か関係あるんですか? 純子:いや。竹脇さんの携帯のことなんですけど。来栖さんが知らなかったって、おかしくないですか?たとえ一時期だったとしても彼女には番号ぐらい教えますよね? 榎本:そのことと僕に彼女がいるかどうかがどう関係するんですか? 純子:それに、何か竹脇さん人間性がよくないっていうか。芹沢さんに相談してたのも、どうも不正がらみのことだったみたいだし。 榎本:そのことと僕に彼女がいるかどうかは? 純子:だから、榎本さんだったら、どうかなって話です。っていうか、事件と関係ないこと聞いちゃいけないんですか? 榎本:別にそうは言っていません。 純子:じゃあ、彼女いるんですか?いないんですか? 榎本:女性っていうのは、どうして恋愛の話をしたがるんですかね? 純子:そりゃ、もちろん面白いからですよ。 榎本:面白い? 純子:それにどんな恋をしてきたかで、その人の人柄 がうかがえたりするじゃないですか。榎本:そういうのは、人前で軽軽しく口にするものではないでしょう。 純子:何固いこと言ってるんですか?榎本さんみたいに鍵とか、防犯の話ばっかりしてたら女の子にモテませんよ。