一希:どこにもいねえと思ったら、何やってんだよ、この文無しが。 澪:それで?連れていってくれんの?くれないの? 一希:ずかずかこの町やって来て。俺のこと強引に引っ張りこんで。はい、さよならってか。 澪:謝罪でもしろっての?お断り。私は私のやりたいようにやっただけ。 一希:お前が捨てたあの金色の靴。あれ、1回だけ『コーラスライン』に出たときの靴だろ。 澪:だから何? 一希:思い出の靴泣きながら捨てといてよ、よく俺に「過去から逃げんな」なんか言えたよな。なあ!俺はもう逃げてねえよ。どっかのでけえ女のせいでよ。 澪:私だって逃げてない。 一希:あっ? 澪:あの靴は自分がブロードウェイのステージにたった1回でも立ったことの証明。