作曲 : 片倉三起也 いまは錆び付く 隼(はやぶさ)の 操縦席(そうじゅうせき)に手向けしは 真白きバラ 大輪の 手折られたとて瑞々(みずみず)しく 白雲(しらくも)くぐって 散りし人の 命のよう 幾千万の苦しみ哀しみを葬(ほうむ)り その礎(いしずえ)に成り立つ 平和(へいわ)という塔 のぼり続けるのならば忘れることなかれ この国を護る英霊 祈りの中で いつも見つめていると 故郷(ふるさと)に宛(あ)て書(か)く遺書(いしょ)に 滲む文字の 父 母 上 老(お)いし彼らもとうに亡く 空の彼方で 共にあらん 過ぎゆく時代の先に 生まれ変われるなら いつか記憶は薄れて それは遠い世界の戦の話のように 語られるのだろう でも我々はひとつの大きな魂が 流した血を授けられて 新しい生 明日へ繋ぎつづける 今年もまた静かなる 夏の日が訪れ 気高さと儚さ併(あわ)せ持つ 花が咲き 強さと誇りを乗せてはばたく 禽(とり)が征(ゆ)く この国よ美しくあれ 正義に生きる 人の姿のままに