広(ひろ)い広(ひろ)い庭(にわ)たたずむ王様(おうさま) 誰(だれ)も助(たす)けには来(こ)ない 鳥篭(とりかご)の中(なか) もうじき夜明(よあ)けけがやってくるのに どうして私(わたし)の闇(やみ)は終(お)わらないだろう 鴉(からす)の告(つ)げる刻(とき) 独(ひと)り善(よ)がりの舞台(ぶたい)で 鉄線(てっせん)のこの塔(とう)の上(うえ)には 空(そら)と繋(つな)がる場所(ばしょ)がある そんな気(き)がした 揺(ゆ)れる揺(ゆ)れる籠(かご)もがく小鳥(ことり)は 鍵(かぎ)の壊(こわ)し方(かた)なんて知(し)らずにいたから とんな賛辞(さんじ)も どんな名誉(めいよ)も この鍵穴(かぎあな)にはきっと おさまりはしない 届(とど)かぬ大空(おおぞら)に伸(の)ばした手(て)の 行(ゆ)く先(さき)は 叶(かな)うなら その鍵(かぎ)を与(あた)えて 胸(むね)を焦(こ)がしたあの空(そら)へ 鉄線(てっせん)のこの塔(とう)の上(うえ)には 空(そら)と繋(つな)がる場所(ばしょ)がある そんな気(き)がした そんな気(き)がした