[00:37.08]誰も居ない事が分かってる部屋に [00:41.69]僕は言いました [00:44.02]「おかえり。」 [00:49.57]明るくなった部屋に [00:52.07]僕が返事を返してくれました。 [01:06.37]「友達より他人になろうよ。」 [01:11.83]携帯越しに伝えた日。 [01:18.64]もうあの日から僕の部屋では、 [01:24.35]「好き。」も「嫌い。」も死にました。 [01:31.07]それでもまだ鍵を変えてないのは、 [01:37.03]火葬出来ない君の写真と、 [01:43.48]迷子のまま途方に暮れてる、 [01:49.28]夜明け前の僕の所為なのでしょう。 [01:57.62]誰だって都合の良い幸せを欲しがる理由は、 [02:09.60]多分、ずっと幸福な敗北感を [02:15.93]映されて、満たされて、 [02:19.07]気が違ってしまったんですね。 [02:28.83]厳しくは為れ無いけど、 [02:35.00]一人でも大丈夫さ。 [02:43.06]「格好悪い。」ってぶーぶー言いながらも、 [02:48.49]いつも一緒に商店街で [02:55.27]買い物をした帰り道でした。 [03:01.05]平凡な幸せを見つけたのは。 [03:07.85]夕焼け空、背にした僕達。 [03:13.41]背伸びした影は家路に近く。 [03:20.15]それは楽しい後悔だったから、 [03:25.90]寂しかったけれど笑っちゃいました。 [03:34.30]いつだって思い出は、 [03:40.31]思い出に過ぎ無いんだよと、 [03:46.01]やっと慣れた一人での食事をしながら、 [03:52.50]「まだ僕は駄目じゃない。」って、 [03:55.52]巻き戻しを止めました。 [04:05.47]優しくも為れ無いけど、 [04:11.57]一人でも大丈夫さ。 [04:18.93](间奏) [05:08.42]そう、 [05:09.44]部屋の片隅に座っている、 [05:12.15]少し大きめの冷蔵庫。 [05:15.46]空っぽに近い中身は、 [05:18.46]きっと僕自身なんでしょうね。 [05:21.61]キレて壊した目覚まし時計。 [05:24.67]直しもせずに飾っている。 [05:27.82]止めた時間と空っぽの僕を捨て [05:31.07]直ぐにこう言うんだ。 [05:38.84]「ただいま。」 [06:29.57]そして今日も駅を降りて商店街で買い物をする。 [06:34.43]空っぽの冷蔵庫に入れる沢山の食べ物を両手に持って [06:37.96]いつもの道をアパートに帰る。 [06:41.09]夕日が綺麗だ。 [06:42.57]階段を上って廊下を歩く。 [06:45.61]鍵を開けて一寸だけ溜息をつく [06:49.23]いつもと違う気持ちでドアを開けて [06:51.70]僕は言った。 [06:53.63]「ただいま。」