黒い海に石を投げる 数え切れない夜が ポチャンポチャン それから言葉をゆっくり棄てた 56kgの少年が笑う 砂をゆっくり舐めずり 疲れを否む海を ハタハタの様に視ている 風はある 行き先はない すり抜けるこの人生を ポチャン この夜をどうする 張り裂けたこの胸を なあ海 地平線の上に見える 赤い夜が ポチャンポチャン 何もかもが煙を噴いた 貝殻 カラリ空を 写して波にゆらり 黒くうねりとけた はたちの朝の光の様に 雪はある 行き先はない すり抜けるこの人生を ポチャン この夜をどうする ジメついたこの胸を なあ海