[00:04.063]日曜の昼下がり [00:06.408]突然強い雨が降り出した [00:11.729]地下鉄の入り口までは本のわずかだ [00:16.358]一気に駆け抜けようかっと [00:19.725]その時 少しクラシカルな一軒のカフェが目に留まった [00:28.993]僕はオープンテラスから店の中に入った [00:37.959]いい感じだった [00:41.233]落ち着いたブラウンのインテリア [00:43.752]植物園のようなグリーンな [00:46.332]清々しい空気を生み出している [00:51.411]でも雨宿りの客で店は混んでいた [01:00.428]案内された席は [01:02.216]向くの切れできた大きなテーブルだった [01:06.300]テーブルの真ん中には [01:09.142]流木とグリーンを組み合わせたオブジェが分かれている [01:15.469]オブジェの向こう側に一人の女性が座って読書をしていた [01:22.205]「あ どうも」 [01:24.272]「いえ」 [01:26.340]と言って 彼女はにっこり微笑んだ [01:31.371]美しい瞳だった [01:33.705]その時僕は一瞬で恋に落ちた [01:42.398]視線を外せないまま [01:45.268]僕はどうしていいかわからなくなった [01:49.423]「あ 雨宿りですか、雨、あの、早くやむといいですね」 [01:56.935]何を言ってるんだ僕は [02:01.502]彼女は窓に目をやり [02:04.085]また僕に目を戻すと [02:07.425]「日曜の雨は嫌いじゃないの」と [02:10.505]柔らかなアルトで言った [02:14.854]そして読書の邪魔をしてしまったことを謝る僕に [02:19.759]「いえ」 [02:20.766]と 優しく小さく笑って [02:24.385]彼女が広げていた本に目を戻した [02:30.735]外の雨よりも激しく心が騒いた [02:40.264]雨が止まないといいのに [02:46.916]日曜の昼下がり [02:48.951]恋は突然の雨と共に訪れた