野に 一条(ひとすじ) 渡る川より こっちよおいで 漂流者を呼び寄せ 心を食み 枯れ切った頃に 病み患い熱を帯びて 離れる 流れる 抗えないことばかり 滝は雨 泣いた雨 汚れた身を削いで空 怒りを裂け夜ら 癒えるものか 願いの族 小人である 紙芝居の続きを秘めて 時 遥かに 肖像画の人はと 問いかければ 知らぬと応え もういいよ おいで あれは君 降りやめ 閉じた雨 浸るほどに満ちてまた 錆びた雨 黴びた雨 打ちつけた 彩り坂 月舞踏は夜明けまでの宴 地鳴り篭る 積みきれたかい? そんな鬼の落し物を━。 出し風場になぁれ 次の世へと渡るなら 舞い風刃になぁれ もしもそれを望むなら 見つけての声はそこにいたか 禊の針 光を刺せ夜ら 褒美の実とは その日を乞う祈りである