よだかの星 かぶとむしや、 たくさんの羽虫が、 毎晩僕に殺される。 そしてそのただ一つの僕がこんどは鷹に殺される。 それがこんなにつらいのだ。 僕はもう虫をたべないで餓えて死のう。 いやその前にもう鷹が僕を殺すだろう。 いや、その前に、僕は遠くの遠くの空の向こうに行ってしまおう。