「幻想の城」 - 榊原ゆい 偽りの正義翳(かざ)して 容赦なく責め立てる 奪われた全て 音をなくして消え行く 叶わない夢だというの 失われた真実 何を 誰を どう信じて 生きろというの 凍りついた心 繋がれた手を 振りほどいてしまう 人は 弱いもの もう息もできないほど 走り続けて 荒れ果てた地 自由無くし 生きる意味はない 罪が連鎖する現実 追い込まれても 幻想の城に眠る 君を 守るため戦う 裏切りは空を朱に染め 容赦なく引き裂く 誰かの犠牲の上に 築かれた世界 結びついた絆 繋がれた手を もう放しはしない 人は 強いもの 終焉の鐘 壊わして 運命(さだめ)を変えて 押し付けられた理想郷 生きる場所はない 白く指し示す光 命尽きても 望郷の城で笑う 君の 姿が残るなら 迷いもがく心 傷ついた手を 優しく包む力(もの) 人は 持っている もう息も出来ないほど 抱き締め合って 刹那に全てを捧げ 生きて行けるなら 黒く潜(しず)み支配する 権力(ちから)溶かして 永遠の城に消える 君の 未来守る戦士でいたい