どこか遠くから風にのって 誰かの歌が聴こえてきて 雪どけの水と一緒に 川下へ流れてゆく 俺にはわかっていたのさ 命のきらめく日がくると いつかやさしさ わけあう人に逢える 俺は信じた それがこの今さ 萌黄(もえぎ)色の景色のなかで ちいさなカメラのピントをあわせた 五月の春が笑いながら 君と並んで腰かけていた 君にもわかっていた筈 命のいとしい日がくると いつか心を わけあう人に逢える 君は祈った それがこの今さ どこか遠くから風にのって 誰かの歌が聴こえてくる どこか遠くから風にのって きらめく歌が聴こえてくる