枝垂れ桜の はじらいを のぞく篝火円山月夜 待てど暮らせど 逢えない恋人に 焦れるおんなの花乳房 まるで人形 恋人形 どうか逢わせて 京の春 ------ 名残り螢の こぼれ火が 闇に糸ひく 曼陀羅川よ しのび逢わなきゃ いけない背中に すがるおんなの 細いゆび まるで人形 恋人形 風になりたい 京の夏 ------ 茜くれない 金色べに ぬれて色増す 祗王寺紅葉 ふたり居てさえ 見えない明日に 涙わけあう 秘恋傘 まるで人形 恋人形 燃えて散りたい 京の秋