そよ風みたいにしのぶ あの人はもう 私の事など みんな忘れたかしら のばらをいつも両手に抱いて 朝の窓辺に 届けて呉れた 何故だか逢えなくなって 恋しい人なの 麦わら帽子のような 匂いをさせて 私を海辺へつれて 走った人よ 光の中を もつれるように はずんだ胸は 熱かったわね 懐しがっても遠い 夢の人なの 小麦色した あの日の 私一人が 知っているのに 今なら恋だと分かる はるかな人なの