ほろびてしまった 過去のすべてに 赤いお酒をかけてみようか それとも白い化粧の貌に ギヤマン細工のつけぼくろ はずかしさなら忘れたよ あしたの事など何も知らない もう陽がかげる陽がかげる 胸をはだけて 細い紅筆にぎりしめ むくろと言う字を書いてみる けがれた泪も銀のしずくよ 赤いお酒は銀のさかずき らしゃめん暮し 似合いの貌は 野分けが吹いてもかわらない はずかしさなら捨てて来た つぶてにうたれてみんな忘れた もう夜が来る夜が来る 胸があやしく もえてもつれて乱れ髪 けもののしとねに花が散る