好んだまちを行って あしをかって 青い平等の空に飛びましょう 綿の海から離れ落ちて 私は密やかに幕を引く 暗い夜に お外に出てはいけない 言って 小さな頃に 沢山聞いた  暗い夜には お化けで輪になって踊っているから 窓を閉じて お目目をつぶって  朝までの夢の中で遊びましょう だけど かあさま この頃私は楽しい夢を見れやしないのです 窓を開けて お空を飛びたい お化けとお手で 繋いで遊びたい もうこの部屋は息苦しいのです 早く早くお空を飛びたい この錆びた窓はぶっ蹴飛ばして 青い空気をくぎだしましょう 薄く真っ白の紙のように ひらひら舞うの とても綺麗でしょう 暗い夜のお空の果ては 優しいものは もう何もない 銀河で燃える 水素の粒が 最後に光って零れて行くだけ かみのように 軽くはないから きっと自慢に 真っ逆さまでも じゅうにんほかんだ その瞬間だけ 私は少し幸せかしら 窓を開けて お空を飛びたい  ヒヤリ冷たい 星をなめてみたい お菓子のように甘いのかしら 本当は少しだけ泣いて欲しい まだここにいる 私の手足 まだ行かないの 窓はそこ そう 窓を開けて お空を飛びましょう 悲しい夢は見飽きました  ほら 後ろの正面 私一人だけ 誰も気づいてくれやしないでしょう そう 窓を閉めて 今日も眠りましょう 落ちてゆくのは きっと怖いから 臆病者は 空を飛ぶ日を 夢見て少しだけ泣いでいる