人はみな 故郷が 恋しくなって 一度は泣きに 帰るものなの みぞれが 雪に かわる頃 わたしは あなたを あなたを 捨てた 二度ともどって 来るなよと 言われた言葉が耳に残る ああ 北ゆく船の 窓は寒い 雪が 雪が 雪が 乱れ舞う 憧れた 東京は おんなの谷間 落ちたら深く 沈むばかりよ こころも 胸も ぼろぼろで わたしは 飛べない 飛べない 鴎 二度ともどって 来るなよと 言われた言葉が耳に残る ああ 夜ふけに帰る 白い海峡 あなた あなた あなた 許してよ 二度ともどって 来るなよと 言われた言葉が耳に残る ああ 北ゆく船の 窓は寒い 雪が 雪が 雪が 乱れ舞う