(MUSIC) 大陸へ 旅立った あなたの亡骸(なきがら)を 白い 砂漠に埋めに (MUSIC) ただいまと 帰った埃だらけの私を あなたはもう 抱きしめないで あなたはもう 触れたりしないで お帰りと 笑むのだった (MUSIC) どして 人は 人の 幻影を紡いで 紡いで... 愛し過ぎて 悲し過ぎて 殺してしまうの (MUSIC) 大陸に旅立つ燕になる その日まで気付かず  おかえりと 微笑む あなたの昔からの癖 首に 手を置いて うつむいて喋る癖 それでも あなたは 私の 手によって 砂漠に埋められたの—お— (MUSIC) 捨て猫のように 突然帰った汚れだらけの 私を もう訳を聞いたりしないで もう手など差し伸べないで 泣きはらした顔で 傷だけ持ち帰った私を もう咎(とが)めたりしないで もう不安気な顔しないで おかえりと 微笑んで そして  一人分のコーヒーを 入れてくれた。 (MUSIC) ごめんね 今さら言えないわ 砂漠はどんなに  広く優しい所か何で あなたの亡骸を埋めた あの場所 あの場所—— 美しかったのよ とても 少なくとも この部屋より この街より... (MUSIC) あなたは亡骸になり 私は燕になった そして今日は 燕の帰る晴れた朝 そして今日は 燕の帰る晴れた朝 あなたを愛す 燕の帰る晴れた朝 (MUSIC)