人里はなれ 出かけたヴィラの 窓からのぞく メイプルの葉は 風が吹くたび 哀しく揺れて 心細さにふたり寄り添う ブランケットにくるまって 言葉もなく抱き合い 共犯者たちの夜は 更けゆく 明日の見えぬ恋だと わかってるのに堕ちてく 痛みと背中合わせの歓び 置き去りにした すべてのものを 手放す勇気 ふたりにはない 焔(ほのお)がやがて 燃え尽きるように この情熱も 終わりが来るの? 苦いココアを分け合う 他愛ない時間(とき)の重さ 知りながらなぜ 私は恋する カシミアの腕まくらで 見つめるあなたの瞳 お願いだから 泣いたりしないで もと来た道を帰れば いつもどおりの毎日が 待っているのよ 安心して。 おわり