どうせ 死ぬときゃ 裸じゃ ないか あれも夢なら これも夢 愚痴は いうまい 玄海 そだち 男 命を 情けにかけて たたく 太鼓の あばれ打ち あれは玄海黒潮が 風に逆巻く波音か それとも 祇園の 夏祭り 響く 太鼓の あばれ打ち 赤いほおずき提灯に ゆれて絡んだ恋の糸 花なら 桜木 松五郎 ドンと断ちきる 勇み駒 右とおもえば また左 ばちとばちとが 火を吹けば 早瀬 飛び散る 波しぶき 意地なら 腕なら 度胸なら 無法一代 男伊達 櫓太鼓(やぐらだいこ)の 灯(あかし)が ゆれて 揃い浴衣の 夏がゆく ばちの さばきは 人には 負けぬ なんで さばけぬ 男のこころ 小倉名代は 無法松