[00:13.09]あなたは花の香りがした [00:18.24]白い部屋 その中で奏でる [00:27.10]子守唄はあまく 空気にほどけてゆく [00:34.22] [00:39.63]手をつなぎ ふたり旅した日々 [00:47.96]横顔を 見上げながら歩いた [00:56.87]それももう おぼろげな輪郭 [01:03.27] [01:05.97]私があなたにできることは何 [01:17.78]問う声はなぜか喉の奥に [01:27.16]今も残り続けている [01:33.87] [01:36.69]あなたは花の香りがした [01:42.25]ゆっくりと 曖昧に微笑む [01:48.43]その気配はあまく 空気にほどけてゆく [01:58.95] [02:00.50]やさしくて ひえた手のひらへと [02:08.70]ぬくもりを伝えたくて ずっと [02:18.27]ただ強く 握りしめていた [03:00.95]去りゆくあなたにできることはなに [03:11.89]問いかけは宙に浮いたままで 今も [03:22.37] [03:24.07]やさしくて ひえた手のひらから [03:32.44]少しずつ 失われるものを [03:41.40]受け止めて こぼれないようにと [03:47.98] [03:50.48]去りゆくあなたにできることは何 [04:02.55]問いかけは宙に浮いたままで [04:11.27]今も放り出されている 下午 4:40:23 面具 2017/5/20 星期六 下午 4:40:23 [00:13.10]油のしみ込んだ つよい指先は [00:23.04]潔く今と過去とを区切ってしまえる [00:33.56]その背中を見るたびに まるで責める声 [00:44.08]目を覚ませ 早く醒ませと言われているよう [00:54.57] [00:55.88]こんな時は 世界に一人 [01:06.39]取り残されたような気分になる [01:15.36] [01:16.12]土を掘る両手は凍えた [01:21.52]神様はいないと知っていた [01:27.17]残された亡骸すがって [01:32.22]泣いて私いた私がそこにいる [01:37.89]熱の中 冷えた白昼夢に囚われて [01:45.41] [01:56.66]ためらうこともなく 進む人々は [02:06.78]私とは别の生き物なのだと思えば [02:17.52]その背を見るたびに まるで責める声 [02:28.05]目を覚ませ 早く醒ませと言われているよう [02:38.78] [02:39.95]こんな時は 世界の色が [02:50.16]急に剥がれて落ちて 崩れていく [02:59.51] [03:00.21]土を掘る両手は震えた [03:05.39]神様はいないとしっていた [03:11.20]残された亡骸までもが [03:16.21]奪われたいくのはなぜだろう [03:21.41]音のない 褪せた白昼夢に囚われて [03:29.53] [03:48.29]土を掘る両手は凍えた [03:53.31]神様はいないと知っていた [03:58.93]残された亡骸すがって [04:03.74]泣いて私いた私がそこにいる [04:09.40]熱の中 冷えた白昼梦に囚われて [04:17.46] [04:20.01]この身体に巡る血さえ温度を無くして [04:30.40]当たり前のようにまわる世界を憎んだ