シテ:ありがたや御身心素直なるにより この壷に泉をたたえ ただ今返し与うるなり よも尽きじ 地謡:よも尽きじ 萬代までの竹の葉の酒 酌めども尽きず 飲めども変わらぬ秋の夜の盃 影も傾く入り江に枯れ立つ 足もとはよろよろと 酔いに臥したる枕の夢の 覚むると思えば泉はそのまま 尽きせぬ宿こそ めでたけれ