雨に散りゆく 花ぴらを踏めば遠くで啼く汽笛 好きになっても見えない明日と 知ってなお咲くはまゆうの花 あ 吹く風が遠い恋唄また運ぶ 幾重にも寄せる荒波 樫野崎 逢えばいつでもあなたより はしゃき涙を閉じ込める 恋のほつれ毛隠した傘でひとり面影 温めています あ 万葉(いにしえ)の歌に咲いてたこの花に 想い出が雨に変わって降りしきる つらい噂に溜息つけば 雨にこぼれるはまゆうの花 あ 海鳥の秋を呼ぶ声聞きながら 沖を行く船を見てます 樫野崎