[00:28.24]花はさいても 他国の春は [00:39.53] [00:42.82]どこか淋しい 山や川 [00:53.04] [00:56.52]旅の役者と 流れる雲は [01:08.65] [01:10.46]風の吹きよで 泣けもする [01:24.71] [01:34.07]お島さん [01:35.34] [01:36.29]もう若旦那と [01:37.17]呼ぶのはよしてくんな [01:38.80] [01:39.97]今の俺らは [01:40.68]檜屋の若旦那でも [01:42.07]千太郎でも ありゃしない [01:43.73] [01:44.90]追手の目をくらます [01:46.22]十蔵一座の旅役者 [01:47.86] [01:52.53]見よう見真似の俄か役者が [01:54.54] [01:55.49]化けの皮をはがされずに [01:56.86]ここまで 逃げおうせたのは [01:58.45] [01:59.64]お島さん [02:00.30] [02:01.75]みんなお前さんのおかげだよ [02:03.86] [02:12.26]渡り鳥さえ 一緒に飛べる [02:22.89] [02:25.87]連れがなければ 辛かろに [02:36.18] [02:39.53]口でけなして こころでほめて [02:51.46] [02:53.43]お島千太郎 旅すがた [03:07.11] [03:14.67]お島 お前の真心は [03:18.65]誰よりも俺らが [03:19.70]一番身にしみている [03:21.07] [03:23.10]口には出して云わねえが [03:24.86] [03:25.59]心の中じゃ 何時だって [03:27.15]手を合わせて礼を云っているんだ [03:29.09] [03:33.19]こんなに苦しい思いをしながら [03:35.36] [03:36.58]どうして俺らにつくしてくれるのかと [03:38.54]不思議に思う時もある [03:39.84] [03:42.05]だが 故郷へ帰って [03:43.23]檜屋の看板をあげたら [03:44.78] [03:45.75]その時はお島 [03:47.57] [03:48.59]旅芸人の足を洗って [03:50.49] [03:52.35]俺らの世話女房に [03:54.49] [04:02.98]人の心と 草鞋の紐は [04:13.51] [04:16.83]解くも結ぶも 胸次第 [04:26.80] [04:30.66]苦労分けあう 旅空夜空 [04:42.73] [04:44.86]月も見とれる 夫婦笠