都会に雨が降るころ わたしの目は すっかり衰えてしまう 都会の雨のなかから 死んだ男の つぶやきが聞える ビルとビルの間で 唄ってる男は 誰れよりも 遠くを見ている どうするのさ それで わたしは 赤い電話に近づいて行く 都会に雨が降るころ 宛名のない 手紙を受け取る すっかり目の見えない わたしは 死んだ男の夢のなかで眠る