黒革の匂いに染む わが指に接吻乞う口脣よ 君にだけ外す手套 根源の私の根は 閨に咲くマンドルゴラ その哭こそ 聖なる黎明侵すものなり さあ言葉に毒を盛ろうひとおもいに その世界を殺してあげる君の代わりに 野望ごと壜の中手を汚さず 恋の唾液注ぎ 愛の痛み捧げ 目には目を歯には歯を 毒を喰らわば皿まで お手に手をさあ拝借 喝采トクシコロジー 煮え滾る憎悪の様 醜くば粗悪の味わが舌が 欲するものは冷徹なる美味 脳髄で睦む悪夢 極色のサラマンドラ その鉤爪で 怠惰の思想を堕胎せよ さあ心に毒を飼おう苦しくとも この時代を狂わせよう息絶えぬように 右を向け前を向け反しながら 独裁者の汗と 奴隷の血を交ぜて 罪は罪罰はなし 死を制すならば生を 悪運祈りませんか 陰徳トクシコロジー さあ言葉に毒を盛ろう満ちゆくまで この世界に歌ってあげる君の調べを 果てもなく迷いなく浸り込んで 愛人より甘く 廃人より深く 意には意を刃には刃を 毒を喰らわば皿まで お手に手をさあ拝借 喝采トクシコロジー 作曲 : 片倉三起也 作词 : 宝野アリカ