後ろを振りかえると 小さな灯りたちがポツンと 遠慮がちにそこにいる ほどなく汚れていたり 崩れかけたものだったり いい加減につき合ったものほど 手を伸ばしたくなるのはなぜなんだろう 胸を通り過ぎる記憶に たぶん形は二の次で なぜ朝焼けがこんなにも染みるのか それ以上の何があるというのだろう 片づけられていない路地裏の片隅で 仕方なさそうに咲いた花がいて 隙間風に揺られる君を頼りにしていた 一番痛い場所を触らずにいてくれるのが 心地よかったんだろう 記憶はホントは優しいはずなのに 気持ち絡んだまま 切なく哀しい感情にしてしまう そんなことを笑えるようになりたいよ 胸を駆け抜けてく記憶に たぶん形は二の次で なぜ朝焼けがこんなにも染みるのか それ以上の何があるというのだろう