春のうららの隅田川 上り下りの船人が 櫂のしづくも花と散る 眺めを何にたとぶべき 見ずやあけぼの露浴びて われにもの言ふ桜木を 見ずや夕ぐれ手を伸べて われさし招く青柳を 錦おりなす長堤に 来るれば登る朧月 げに一刻も千金の 眺めを何にたとふべき