レンガの坂を登れば 海の見える教会 幼い頃の想い出は クレヨンの様にぼやけて 君と登った枇杷の木は 手を伸ばせば届くほど 駆け抜けた時はまるで 街を降りる風のように 黄色のシャツ 赤い自転車 想い出の中笑う君が 走り抜ける川沿いの道 もしも今どこかですれ違ったとしても きっと気付かないほど 遠い面影 今頃素敵なひとになってこの街の どこかで微笑んでる 初恋の君 僕の猫がいなくなって 泣いていた公園 背の高い君に手を引かれ 夕日滲む帰り 僕だって強くなりたい そして君を守りたい 言葉にするのも悔しくて 君の手を振り解いた 仲直りも出来ないまま 迎えた引っ越しの朝に 初めて見た君の泣き顔 手を繋いで笑っている 色褪せた古い写真 君は今も僕を覚えてるかな 今頃素敵な恋をしてこの街の どこかで微笑んでる 初恋の君