作曲 : さだまさし 作词 : さだまさし 閑かな日溜(だ)まりに並んだ 細(ささ)やかな鉢植えの様に 老人たちは 穏やかに吹いて来る 風を聴いてる 遠い昔の事の方が ずっと確かに憶えている 遠ざかる風景は何故か 初めて自分に優しい 生まれた時に母が 掌に与えてくれた 小さな宇宙だけが何時(いつ)も 私の支えだった 斯(こ)うして今全てを越えて 凋(しぼ)んだ掌に残ったのは 父の文字で 御前(おまえ)の命と書かれた 夢一匁(もんめ) 生まれ来た生命よ 健(すこ)やかに羽ばたけ 悲しみの数だけをけして 数えてはいけない 父と母が伝えた愛に 抱きしめられた子供たちよ 見つめて御覧(ごらん) その手に小さく光る 夢一匁 夢一匁