佐渡の荒矶の 岩かげに 咲くは鹿の子の 百合の花 花を摘み摘み なじょして泣いた 岛の娘は なじょして泣いた 恋は……つらいと いうて泣いた 波に追われる 鸥さえ 恋をすりゃこそ 二羽で飞ぶ 冲をながめて なじょして泣いた 岛の娘は なじょして泣いた 逢えぬ……お人と いうて泣いた 佐渡は四十九里 荒海に ひとりしょんぼり 离れ岛 袂だきしめ なじょして泣いた 岛の娘は なじょして泣いた わしも……ひとりと いうて泣いた