窓に肘をついて 夏近い低橋を渡れば 急にこの電車でどこまでも乗り越したくなる 気ままな虹を帯び 一人にもやっと慣れて キャンバス 抱えては 皆も野風を嗅ぐの いくつもの色が重なって 昨日も今日になるけど 心の背景はいつだって曇り空 遠くの高速には一足早い海好き達 腕を少し巡れば 今年はまだ白いままだわ 眩しいクーザの上 疲れた筆を休めた 放れてわかったの 何が書いてあるのか いつくもの色をパレートに並べる癖のあなたが 私に見せた絵はいつだって曇り空