エンピツをころがしていたのは 退屈な授業のせいじゃなく 不機嫌な家の時計の音や 夕食のいびつな空気かきけすため 学校が終わるとすぐに 内緒のかくれ家に走った ひろってきた動かない時計 天井のすき間から射す夕日 ねぇ今も 夜を告げるサイレンの音に 心がザワついてしまうけど あの日の影をカザブタみたいに ムリヤリはがしたくない 友達にはウソをついた 母親には黙っていた いつのまにか時間がすぎて カッコわるいままぼくは街を出た ねぇ今も 夜を告げるサイレンの音が 空の果てのほうで こだまする 夕日の街へ いつかのぼくへ ゆるやかにひびけばいい ねぇ今も 夜を告げるサイレンの音に 心がザワついてしまうけど あの日の影をカザブタみたいに ムリヤリはがしたくない