降り注ぐ雨に濡れていよう もう言えない 癒えないから この季節になると思い出す 傘を打つ音と憂う黒い瞳を 重なり合い離れず 手と手 落ちて筋を残し その影も濡れてゆく 降り注ぐ雨に濡れていよう もう言えない言葉と 降り注ぐ雨に濡れていよう もう消せない跡 この季節になると思い描く 足元を汚し掻き分けた人波 滴り落ち曇る窓越しに 分かってはいても その姿探して 降り注ぐ雨に濡れていよう もう言えない言葉と 降り注ぐ雨に濡れていよう もう消せない跡 僅かに残る温もりの記憶 願うならそっと 消えない雨筋 降り注ぐ雨に濡れていよう もう言えない「さよなら」 降り注ぐ雨に濡れていよう もう言えない言葉と 降り注ぐ雨に濡れていよう もう消せない跡