夢で見たのは いつかの光景 仄暗さ増す 海辺 リズムを乱す 二つの時計 重なり合って 巡る 溶けてゆく 境界 超えて 聞こえる 水音 は 止まずに 思い出させる あの夜 いつまで 繰り返せばいいの 終わりはいつも 見えずに 灯の届かない深い海底 膝を抱えて眠る 包まれる 静寂 甘え 溢れて 零れ落ちた声が 波に紛れて 消えてく さよなら 告げずに終わるなら 知らずにいれば良かった 夏の熱が 和らぐ頃には 忘れて さよなら 告げずに終わるなら 知らずにいれば良かった どこかで 擦れ違ったとしても 思い出せない 夏の日