[00:21.040]休日 お昼過ぎ 小雨が降り [00:35.520]約束の時間がやってくるまで [00:43.210]近所の うらぶれた喫茶店で [00:46.740]雨露つきの一枚絵を眺めてる [00:50.270]鈍色(にびいろ)がかった 仏頂面(ぶっちょうづら)の空 [00:58.580]生垣(いけがき)が濡れた地面を見つめてる [01:04.920]水たまりをわざと踏んでく男の子 [01:12.050]しとしと ぱらりら あめのひ喫茶 [01:18.970]奇天烈(きてれつ)な名前の創作ランチは微妙な味 [01:26.570]スピーカーは壊れてて 静寂が混じり合った [01:35.010]空調が かき消す 雨音を [01:38.870]思い浮かべてリフレインした [01:48.600]アンティークの椅子 アイボリーの壁紙 [01:55.910]店を彩る原色な造花の群れ [02:03.230]お客は私をいれて たったの三人 [02:10.170]雨降り特有の まぶたの重い 倦怠感(けんたいかん) [02:17.840]一人は背の高い 黒ずくめの若い青年 [02:25.780]もう一人は太った 狐目(きつねめ)のおばさん [02:31.830]二人の人生を遡(さかのぼ)れるほど [02:35.810]想像力はない [02:39.200]愉快なあだ名を命名するほど [02:42.900]発想力もない [02:46.520]からっぽのコーヒーカップ あめのひ喫茶 [02:53.150]スプーンで湿気をかき混ぜて 淀んだ黒目をうつしこんだ [03:01.060]意味深な伏線も 現実にはそうそう意味が無くて [03:09.310]過ぎたる期待が 心に空洞を生んでしまうんだ [03:44.770]そろそろ約束の時間 あめのひ喫茶 [03:51.500]黒い男もおばさんも 傘を広げて出て行った [03:59.220]いつのまにか 客は私一人 店員さんの意識が [04:07.440]気まずくて 押しだされるように 重い腰をあげた [04:13.750]晴れかかった空 あめのひ喫茶 [04:20.530]傘をわざと忘れて 君のもとへ向かおうか [04:26.140]そんなことを ふと思い立ったけど [04:35.370]結局やめた