青い春のせせらぎを 水をけり しぶきをはね きらりきらり 銀色の 背を光らせて泳いでいる 荒い波をこえてきた 凍えそうな寒い冬も ひとつひとつこえていけば いつか会えると信じていた 明日はもっときれいになる もっと強くやさしくなる 音をたてて割れていく 氷が自由な水にかわる きれいになった わたしをつれて 会いに行きたい人がいる はるかな水の流れをたどり いつかあなたに 笑いかける 今 わたしは小さな魚だけれど あなたへと 泳いでいく 今 わたしは小さな魚だけれど あなたへと 泳いでいく あなたがただそこにいて 生きている そのことで わたしはきょうも生きていける 日射しに顔を 上げていける 雨降る朝に 風の夜更けに わたしはいつも祈っている あなたの額に輝く星が どんな闇にも 翳らぬよう 今 わたしは小さな魚だけれど あなたへと 泳いでいく 今 わたしは小さな魚だけれど あなたへと泳いでいく