記憶醒ます 遠い過去の光 色を辿る 消せぬあの日の香り 空に滲む 見えた遥か幻影 私ひとり 黒い風に任せて 満たされずに壊して 折り重ねる罪の痕 どうして渇く涙 いつも此処に 此処に居るのに 言葉ひとつ隠して 匿う銀のナイフを 誰に向けるというの だから傍に 傍においでよ 咲かせ 乱れる 心模様風に歌え 消える 花弁 黒に染めるその手は 誰のための餞 悼む華とあなた さくらいろ 沈む華と鼓動 逃がさない 歪む世界 桜 黒に変え 君に今と終わりただ告げるためだけに 飛べぬ蝶の 羽を突き刺すより 空に架かる 月を落として欲しい 夜の音に 咽ぶ白い呼吸と 私ひとり 魅せる墨染の花 蝕み喰らうヒトの 見飽きたはずの最期を 冷めた瞳貫く いつも此処に 此処で見つめて あなたにひとつあげる 掌には毒と蜜 この手で終わらせるの だから傍に 傍においでよ 散りて 散りゆく 枯れても尚咲き誇れば 寂びる 雨音 優雅に舞う私は 誰のための花笠 落ちる華と涙 さくらいろ 枯れる華と私 戻れない 過ぎる季節 空を 閉じ込めて 君にこの言葉と全て伝えたい 悼む華とあなた さくらいろ 沈む華と鼓動 逃がさない 歪む世界 桜 黒に変え 君に今と終わりただ告げるためだけに