[00:00.00]「この歳になると、嫌でも、現実って奴が見えて来ます。 [00:06.84]十代の頃は、恋の理想も高くて、あれも嫌、これも嫌って、 [00:12.55]彼氏を減点式で見ていたんですが、 [00:15.44]二十歳を過ぎて、覚えました、“妥協”って言葉を…。 [00:21.93]私も、あの辺で手を打っときゃよかったかな…」 [00:25.10]激しい夏が過ぎて 2度目の恋が終わり [00:32.14]焼けた肌が 褪せる頃は 偶然の季節 [00:37.76]コンビニのレジに並ぶ 見覚えのある横顔 [00:44.41]目が合った時 がりがりくん 手にしてた [00:50.80]卒業式ぶりの小池は シャレたシャツを着ちゃって [00:58.20]とんがった髪型も ちょっと イケてるかもね [01:05.78]どうかしてる!昔の彼氏に [01:10.33]心が動いた 逃(のが)した魚 大きく見えるなんて… [01:18.65]どうかしてる!近頃 私は [01:23.12]弱っているんだ 何だか 淋しくて 思い出にまで手を出す [01:33.86]「『おまえのことを永遠に愛してる』なんて言ってた小池が、 [01:38.06]彼女連れだったことがショックでした。 [01:41.35]もう着ないと思って、友達にあげた洋服を、その友達が着ているのを見て、 [01:46.40]急に惜しくなったような気分でした。 自分には似合わないのに…」 [01:50.50]先に声掛けちゃった 私は そう負け組 [01:57.69]なつかしさに 甘えたくて 近寄って行った [02:03.28]ぎこちないリアクション 気がつけばよかったね [02:09.89]その隣には かわいらしい女の子 [02:16.24]私が振ったはずの小池に 「1人?」なんて聞かれて [02:24.25]「まさか!」って 外 見ながら 誰かが待つふりして… [02:31.29]ついてないわ!世間の男は [02:35.90]見る目がないのね 秋から冬の私は 脂が乗る [02:44.14]ついてないわ! 疲れたハートは [02:48.64]夏バテしてるの つぶやく独り言 こんなはずではなかった [02:59.66]「小池だけは、キープしていたつもりだったんです。 恋の滑り止めって いうか…。 [03:05.49]最後の最後、どうしようもなくなったら、小池でもいいかなって…」 [03:11.61] [03:13.92] [03:15.92]小池なんて 忘れていたのに [03:20.65]おいしく見える 恋もお腹減ると [03:27.01]間食みたいに つまみたくなるの [03:35.35]どうかしてる!昔の彼氏に [03:39.81]心が動いた 逃(のが)した魚 大きく見えるなんて… [03:48.12]どうかしてる!近頃 私は [03:52.56]弱っているんだ 何だか 淋しくて 思い出にまで手を出す [04:02.58]「小池!冗談じゃないよ。 何で、私があんたに嫉妬しなきゃいけないのよ? [04:07.86]小池! 彼女ができたなんて聞いてないよ! [04:11.51]小池! こんな所で、彼女とうろうろしてんじゃねえよ! [04:16.25]はい、はい、私は一人です。 [04:19.52]こんな時間に、一人で、がりがりくんを買っていました。 [04:24.22]小池! 何とか言え! やさしい言葉のひとつも掛けやがれ!」 [04:29.78]undefined